2018年10月26日

チラシ「ヤマネコに出会ったときのお約束」について

地域の皆さんや観光客の皆さんに向けて、イリオモテヤマネコに出会ったときに守っていただきたい基本的な事柄をチラシにまとめました。

島内在住のデザイナーさんと一緒に、手にとってもらいやすいチラシデザインに仕上げました。

ぜひ一度ご覧ください。


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イリオモテヤマネコに出会ったときのお約束

  食べものをあげない

  追いかけない

  子ネコには近づかない

  つよい光をあてない

  行動をじゃましない



(田口)
posted by IWCC at 17:15| お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月10日

続【祝・放獣!!】浦内地区に2頭目のヤマネコも放獣しました

7月24日のオスの幼獣に続いて(くわしくはこちらへ)、7月31日に救護飼育していたヤマネコのメスの幼獣を放獣しました。

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この個体は5月13日に浦内の集落内に衰弱した子ネコがいるとの連絡が入り、緊急的に保護をした個体です。

保護当時はかなり痩せており、逃げる気力もないほどに弱っていました。

現場で応急処置をし、急いで保護センターに運んで診察・治療を開始したところ、段々と回復をしてくれました。

外見からはわかりませんでしたが、獣医師による診察結果から、原因は不明ですが下顎には小さな割れがあり一部の歯が外側に曲がっていることがわかりました。

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保護当日の幼獣W-217♀の様子


NPO動物たちの病院沖縄の獣医師による治療や2カ月半にわたる救護飼育を経て、体長が回復し、また順調に成長しました。

1保護時には520gしかなかった体重は、放獣前の最終診察では2000gを超えるまでに増加しました。

下顎に異常が見られたことから、野生での餌動物をうまく捕食できるかが心配でしたが、生きたカエルを捕らえて骨ごと食べたり、硬いヘビ肉も問題なく食べるようになりました。

その他、木登りなどの野生での生活に必要とされる行動についても問題がないと判断されたことから、野生復帰をさせることになりました。

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放獣直前の幼獣W-217♀の様子


西表野生生物保護センターでは、放獣後のモニタリングのために目撃情報を集めています。

特にケガをしている、衰弱をしている場合には早急にご連絡お願いいたします。

他の個体と見分けられるように、W-217♀は尾の先端の毛を刈っています。

尾の毛は1ヶ月ほどで元のように生えそろいます。

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個体の目印のために尾の先端の毛を刈っています


ヤマネコダイヤル「ケガ・死亡・子ネコ」小.jpg

(田口)
posted by IWCC at 16:58| 傷病救護 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月27日

【祝・放獣!!】浦内周辺での放獣ヤマネコの目撃情報募集中です

7月24日(火)に浦内地区にて、救護飼育をしていたヤマネコのオスの幼獣(W-218♂)を放獣しました。

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この個体は5月15日に浦内集落内の民家の庭から逃げない子ネコがいるとの連絡を受けて、保護をした個体です。

保護当時は痩せており、尾にはケガをしていました。


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保護当時の幼獣W-218♂の様子

NPO動物たちの病院沖縄の獣医師による治療や2カ月にわたる保護飼育を経て、負傷は感知し、順調に成長しました。

保護当時は540gしかなかった体重は、放獣前日の最終診察では2200gにまで増えていました。

木登りや生きた餌動物の捕食など野生での生活に必要とされる行動についても問題がないと判断されたことから、この度野生復帰をさせることができました。

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放獣前の幼獣W-218♂の様子

西表野生生物保護センターでは、放獣後のモニタリングのために目撃情報を集めています。

特にケガをしている、衰弱をしている場合には早急にご連絡お願いいたします。

他の個体と見分けられるように、尾の中央部分の一部を毛刈りしています。

尾の毛は1ヶ月ほどで元のように生えそろいます。

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個体の目印のために尾の中央部分の毛を一部を刈っています。


ヤマネコダイヤル「ケガ・死亡・子ネコ」小.jpg


(田口)




posted by IWCC at 13:00| 傷病救護 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月28日

放獣まで、あと一歩

みなさん こんにちは

救護飼育中の仔猫たちですが、治療も終了し野生復帰に向けてのリハビリ期間に入りました。
保護してから1か月が経ち両個体とも痩せていた体にも肉がついてきてずっしりとしてきました。

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メス(左)保護時535g⇒1265g オス(右)保護時540g⇒1445g(6月17日時点)

さて、イリオモテヤマネコは他地域のヤマネコ類と違い食性に偏りがありません。
狭い島で生き残るための知恵ともいうべきか両生爬虫類から魚類、鳥類、昆虫類、甲殻類などと様々なものを食べています(もちろん哺乳類も捕食します)。
とりあえず偏食にならないようにと、この2頭が住んでいた場所に生息していて食べることのできる生き物を毎食用意して与えています。

カエルはヌマガエル、カジカガエル、ヒメアマガエルなどを与えてみましたが保護前から食べたことがあったのかすぐに捕まえて食べました。
トカゲはキノボリトカゲ、スベトカゲ、イシガキトカゲなどを与えました。キノボリトカゲは初めて見たのか捕らえようとしたときに唸り声をあげました。
ヘビはサキシママダラを与えてみましたが、これも初だったようでヘビに威嚇され、ヤマネコのほうが後ずさりして逃げてしまいました。
その後、何度かトライするもヘビが動くたびに及び腰になってしまい狩り失敗が続いています。

昆虫はカマキリやツユムシの仲間は躊躇せずに食べましたが、バッタやコオロギはかみ殺すだけで食べませんでした。
セミもツマグロゼミは食べてもクサゼミは食べませんでした。

甲殻類は糞からよく見つかるテナガエビを用意しました。
オスは尾の部分と前脚以外は食べたようでしたが、メスは水の中から引っ張り出して遊んだ後に放置して食べませんでした。

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水への抵抗もなくすために容器に水を張って中にオタマジャクシやカエルを数匹放してみました。
メスは躊躇せずにそのままバシャっと水の中へ入りましたが、オスは足先が濡れるのを嫌って、前足をちょんと浸けてもすぐに出してプルプルっと水を払っていました。

室内には木も組んで設置しています。
台を取り付けたところお気に入りの場所になったのか、日中はご飯を置いても降りてこないことがあります。

モニターで観察していたところ、オスは寝返りを打つときに滑り落ちそうになっていましたが、前足で踏ん張って元の位置へと戻っていました。
メスは、ほぼ垂直になっている木をそのまま登れるので筋力もついてきたようです。

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オスの尻尾もきれいに治りました。

今後の予定としては、準備の整った順番で山へ帰すことになり保護地点から少し山へ入った林内で放す予定です。
放獣後、付近の道路や集落へ出没することもあるとは思いますが地域のヤマネコとして、みなさんで見守ってくださるとうれしいです。


(かんとう)
posted by IWCC at 09:47| 傷病救護 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月22日

浦内集落内で子ネコを保護しました



 5月4日のメスの死亡事故から5日後の9日に住吉町道で子ネコ2頭の目撃情報が寄せられて以降、付近で子ネコの目撃情報が多数寄せられるようになりました。


死亡したのは子育て中のメスのヤマネコであったため、当センターではその子ネコを保護するために捜索やセンサーカメラの設置を行っていました。



ただ、事故死したメスネコの子ネコの可能性がある一方で、14日に母ネコとも思われる目撃情報も寄せられました。



親子を引き離してしまうことになる恐れがあったため、一時様子を見ていたところでした。



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 子ネコ捜索用に設置したセンサーカメラ


13日に浦内集落内で衰弱した子ネコがいるとの情報をいただき、センター職員が急行し、緊急捕獲を行いました。



獣医師による診察を受けたところ顔面に衝撃を受けた痕があり(ただし交通事故であるかは不明)、左目が縮瞳、下顎に小さな割れがあり犬歯が外側へ曲がっていました。



また、血液検査の値に異常が見られ、体も削痩していたため救護収容となりました。



この個体はメスでした。


8月8日追記:W-217♀という個体ナンバーが付きました。



保護個体1頭目.JPG

13日に保護をしたメスの幼獣W-217(収容後の様子)




そして15日には、同じく浦内の民家の庭に子ネコがいて逃げないとの情報をいただき、センター職員が現場に向かいました。



現場に向かった職員と住民の方とで様子を見守ってもらっている間に、別のセンター職員と専門家の相談の結果、、衰弱している可能性もあるとして一時的に保護して健康診断を行うことになりました。



住民の皆さんの協力があり、仔猫を無事捕まえることができました。



捕獲時には威嚇をするなど元気な様子でしたが、体は13日に保護した子ネコのように痩せているようでした。



また、保護センターへ収容し診察した結果、削痩だけでなく、尻尾には傷があることがわかりました。



ハエが傷口に産卵し孵化した幼虫に食べられていたことから、そのまま収容ということになりました。



2頭目の幼獣はオスでした。


8月8日追記:W-218♂という個体ナンバーが付きました。



保護個体2頭目.JPG

15日に保護したオスの幼獣W-218(強制給餌の様子)



現在では、NPOどうぶつたちの病院沖縄の獣医師さんの診察をしていただきながら、子ネコ2頭の救護飼育を行っています。



保護地点が極めて近いことから、2頭は兄弟である可能性があります。



まだ安心は出来ない状態ではあるものの、食欲が出てきて体重が増加するなど2頭とも回復に向かっています。




なお、子ネコは将来的に野生復帰を行う予定ですので、人慣れを避けるために一般公開の予定はありません。



ご理解、ご協力をお願いいたします。




(田口)




posted by IWCC at 12:48| 傷病救護 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする