2015年04月03日

【2015年2件目】昨年、野生復帰をしたヤマネコを死体で発見

20日に発生した交通事故のショックも覚めない、24日朝に高那の直線道路脇でヤマネコの死体が発見されました。

このヤマネコは当時まだ幼獣だった昨年8月にも交通事故に遭っているW171(♀)という個体でした。

150324【写真】ヤマネコ事故(高那) (5)(小).jpg
死体で発見されたW-171

当時は幸いにも短期間で回復し、9月には交通事故個体としては初めて野生復帰させることができ、心から嬉しく思いました。
(W-171の野生復帰についてはこちらもご覧下さい)

野生に帰ってからも無事に生活できているかをモニタリングするために、首輪式の発信機を装着させて追跡調査を行っていました。

野生復帰から2カ月ほどが経ち、推定7ケ月齢になるとそれまでより広い範囲を移動するようになりました。

これまで独り立ちを始めたメスのヤマネコの追跡調査はほとんど行われておらず、そうした意味でも貴重な調査データが得られていました。

追跡調査について詳しくはこちらをご覧下さい)

そういった思い入れがあり、一度は事故から野生に変えることができた個体が目の前で冷たくなっている姿はとても悲しく、衝撃的でした。

「なぜ?どうして?」というやりきれない思いで胸がいっぱいになりました。


死体を回収後は、保護センターで外傷や骨折の有無を調べます。

道路脇で倒れていたもののW−171に外傷や骨折は見つかりませんでした。
150324【写真】ヤマネコ事故(高那) (12)(小).jpg
雨に濡れていたほかは、外傷や骨折はありませんでした。


ところが、骨折がないか調べるために撮ったレントゲン写真では、なんと妊娠ていることがわかりました。

生まれて1年程の若いヤマネコで妊娠が確認されたのは初めてのことでした。

死んでしまったのは1頭だけではなかったのです。


病理解剖を行い詳しい死因を明らかにするために、W−171を大学に送りました。

発見状況を考えると交通事故死である可能性が高いことから報道発表ではそのように書いています。

一方で心不全などの突然死の可能性もゼロではありません。

若いうちの妊娠が体に負担をかけていたことも考えられます。

大学での調査結果が待たれます。

結果については皆様にも何らかの形でご報告出来ればと思います。


(田口)


5月26日追記

大学での病理解剖の結果、内臓がひどく損傷していることが明らかになりました。

W-171はやはり交通事故死だということがわかりました。

半年以上、行動を見守ってきたヤマネコだったため残念で残念で言葉になりません。
posted by IWCC at 12:30| 交通事故 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする